枝豆ビール 開発秘話

枝豆をビールに使うという今回のチャレンジは、和歌山ブルワリー様のご協力により実現しました。

企画当初から、枝豆の香りがビールにつくのか? これが最大の課題でした。

今回の枝豆ビールの開発を担当いただいた、和歌山ブルワリー野中様よりコメントをいただきました。

野中さん

 

・製造の苦労した点、こだわった点


初めに、枝豆をビールに加えるのは簡単な話です。
難しいのは枝豆の香りを付けさせることです。
枝豆特有の香りは一つではなく、複数の成分で形成されております。
そのうえ、ほとんどが難水溶性で構成比9割水分であるビールにそれらを付けさせるのが今回の最大の挑戦でした。
実験の段階で枝豆の豆より皮に香りがあると分かり、煮沸の段階で加えると終了時には全く感じられなく
ワールプール時に再度加えると味にも香りにも枝豆感があることが分かりました。
しかし、発酵後の試飲では全く枝豆香を検出することはありませんでした。
原因としては酵母の成分吸着能によるものではないかと思われます。

作業中は最大限に成分が製品に残るように
丁寧に枝豆を砕き、低温でプロセッサーにかけてペースト状にして加えました。
初めての経験だったので各工程では祈りながら作業を行っていました。

試作風景

 

・味の感想

全体的には明るい黄金色であり、ホップと酵母が醸し出したフルーティーな香りによりとても飲みやすいビールだと思います。枝豆感としてはローレベルに後味として感じられます。
ホップの苦みは少し強調させておりますので、ビールの味わいに引き締まりを与え不思議に飲み干している感じのビールだとも感じられます。